新居大島が島を挙げて取り組んでいる七福芋栽培ですが、生産者のうち半数以上が80歳を超え、高齢化が進んでいます。そんな中、65歳で定年退職してから七福芋の栽培を始めた白石さん。県内各地や首都圏に七福芋のを送りその魅力をアピールするなど、精力的に取り組んできました。
七福芋には地元の食品業界も注目し、焼酎やスイーツ、菓子パンなど様々な商品に利用され、地域の活性化にも大きく貢献しています。
七福芋栽培には、水はけのよい砂まじりの土壌と、早い時間から朝日の当たる日当たりのよい土地が欠かせません。新居大島の山あいにある白石さんの畑は、まさにその条件を満たす七福芋栽培の理想の土地でした。ここで収穫した七福芋は、栗きんとんに匹敵するほど甘く、イチゴや梨などの果物と比べてもその甘さは別格。その特徴を生かして、市内菓子店やレストランなどでは、七福芋のダイスやペーストが利用した加工品やスイーツなどが提供され、新たな商品も次々生まれています。また、食育の一つとして学校給食などでも食べられています。
大学卒業後、地元に戻り就職。その傍らNPO法人のスタッフとして様々なボランティア活動に参加。その中で「七福芋」と出会い、農業を通じての島復興に燃える。新居浜市大島では、農家の高齢化や後継者不足が深刻です。そこで、島の人たちと共に栽培の取組みをスタートしました。島外の人にも芋づくりに関わってもらうことで交流が生まれ、それがまたお年寄りの元気の源にもなっています。こんなに美味しい七福芋を、絶やすわけにはいきません。
甘みが強く、希少な七福芋も使った「七福芋あんぶん」の知名度を上げることで、島に活気を取り戻し、生産農家の生きがいになるよう日々頑張っています。